技術者ブログとして日ごろ取り組んでいる学習内容をご紹介します。
今回はAI、ビッグデータをテーマにしている第1ユニットです。
今回はプログラミング言語の紹介です。2023年の人気のある Web プログラミング言語のTOP3は下記となっています。
・JavaScript
・Python
・C#
あれ、今回紹介するTypeScriptはランクインされていないし、AIで活用されることが多いPythonじゃないの?と思われると思います。確かにそうなのですが、業務Webアプリ開発では注目されている言語、それがTypeScriptなのです。
「TypeScript」は、JavaScriptを拡張した新しいプログラミング言語であり、2012年10月にMicrosoftが公開しました。その後、2017年にGoogleの標準言語にも認定されています。TypeScriptで書いたコードをコンパイルするとJavaScriptのコードへと変換されるため、JavaScriptの開発環境や実行環境があればすぐに使えます。
紹介するに至った経緯としまして、顧客向けの業務で活用しているからです。このプロジェクトでは、20年ほど前に開発され、老朽化したシステムの更新業務を行います。このシステムは開発当時に主流であったクライアントで動作するJavaAppletが使われており、InternetExplorerで動作するものでした。時代は変化し、InternetExplorerはEdge上で互換モードで動作させ、JavaAppletもサポート余命が残り少なくなっていました。そんな状況でもシステムは使い続けたい、最小限のコストで新しいシステムへ更新したいということで登場するのが今回紹介する「Typescript」なのです。
Typescriptの最大の特徴は、コンパイルすることでJavascriptのソースコードに変換される点にあります。それなら普通にJavaScriptで良いのではと思われるかもしれません。TypeScript は型の宣言ができたり、コンパイル時にエラーが出ます。入力される型が不明であったり、実行するまでエラーを検知することができなかったJavaScriptと比較すると、大幅に制作効率の向上となっています。また、開発環境構築の容易さも魅力の一つです。Microsoft社が無料の開発ツール「Visual Studio Code」を提供しているため、これを導入するだけです。追加で様々なプラグイン用意され、用途に応じて使い分けることが可能となっています。
その他、以下のようなメリットが挙げられます。
・大規模開発に耐え、メンテナンス性が高い
・インターフェイス、クラスが利用できる
・記述量が少なく、可読性が高い
・JavaScriptへの変換により、動作速度が変わらない
・JavaScriptの上位互換により、他の言語より学習コストが低い
Typescriptは、まだ歴史が浅い言語です。しかし、Javascriptの後継としての立場はもちろんのこと、React Nativeの開発言語としても利用できるため、活躍の場がどんどん広がっていくことが期待できます。社内のアプリ開発でも利用しており、これからも利用を推進していきたいと思います。
今回は業務で使っているプログラミング言語「TypeScript 」の紹介でした。