技術者ブログ-AIの活用~書籍で調べた時代からSORA2の衝撃まで~

技術者ブログとして日ごろ取り組んでいる学習内容をご紹介します。
今回は話題の動画生成ツールSora2の紹介です。

■ 書籍からAIへ──情報探索の進化
昔、技術を学ぶといえば本屋や図書館に通うものでした。分厚い専門書を読み込み、時間をかけて理解する時代。そこからインターネットの普及で「検索する」文化が生まれ、やがて“ググる”が当たり前に。
そして今──
人々は 「AIに聞く」 時代に突入しました。
たった数十年で、私たちの知識との付き合い方はここまで進化しています。

■ 皆さんはどう活用していますか?
ChatGPTや画像生成AI、音声合成ツールなど、「AIを触ってみた」という人は多いでしょう。私たち Dandelions Japan でも、ECサイト向けの動画制作にすでにAIを活用しています。映像生成の補助を取り入れることで、制作コストとスピードを大幅に改善しています。AIはもはや“研究”ではなく、“現場のツール”になりました。そして、今後はさらにその活用が加速していくでしょう。

■ SORA2がもたらす「本物そっくり動画」の衝撃
OpenAIが開発する 「SORA2」 は、テキストからリアルな動画を生成する技術です。静止画1枚から人物が自然に話したり、動いたりする映像を作れるレベルに到達しました。
たとえば、
 ・実際には存在しない“演説”動画
 ・撮影していない“ダンス”シーン
 ・亡くなった人物の写真をもとに“語りかける”ような映像
──これらが、ほんの数行のテキストで生成可能です。
技術的には驚異的ですが、同時に 著作権・肖像権の問題 が浮き彫りになっています。「本人の画像を元にしただけなのに、本人そっくりの映像が生成されてしまう」。現実と仮想の境界が、かつてないほど曖昧になってきています。

■ AI動画をどう活かすか?
この技術を正しく使えば、クリエイティブの幅は無限に広がります。
 ・教育・博物館分野での歴史再現
 ・手話や言語学習支援
 ・商品紹介・広告ムービーの効率化
 ・アーティストのバーチャル出演
私たちのECサイト「Dandelions Japan」でも、商品説明動画やイメージ映像に、AI生成を段階的に取り入れています。

公式サイトにアップロードされた動画

■ 有用的な活用のための3つの提案
 1.本人・制作者の同意を前提とする
  AI生成物は「素材の権利者の同意」を第一に考える。
 2.生成コンテンツの明示を行う
  「この映像はAIで生成されています」と明示することで、透明性と信頼性を保つ。
 3.教育・研究・表現のための活用に限定する
  フェイクを目的とせず、あくまで“創造的な支援技術”として使う。

■ まとめ:AIは“誰がどう使うか”で価値が変わる
AI技術は日々進化しています。SORA2のような「本物そっくり動画」は、創造の可能性を広げると同時に、社会全体に新しい倫理の枠組みを求めています。私たちクリエイターや事業者に求められるのは、「使わない」選択ではなく、「どう使うか」を設計する姿勢。AIを怖がるのではなく、正しく理解し、未来にとって“プラスになる活用”を模索していきたいですね。

では、次回のブログもお楽しみに。